軽量コンクリート造集合住宅の遮音性
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はじめに
都内に建設されたRC造集合住宅の躯体に軽量コンクリートが採用された。この建物では2階床まで普通コンクリートが使用されていることから、コンクリート種類による遮音性の比較ができたので概要について紹介する。
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概要
1. 建物概要
鉄筋コンクリート造、地上9階、延べ床面積3,322m
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2. 測定対象
測定はLDと洋室1の2室を測定した。コンクリート床スラブ厚さは200mmで、フローリング仕上げ(二重床)であった。
使用されたコンクリートは、2階床までは普通コンクリート、2階立ち上がりから上階は軽量コンクリート1種であった。
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測定結果
1. 仕上げ前(スラブ素面)
等級決定周波数帯域の63Hzにおいて、LDでは軽量コンクリートの方が良く、洋室では普通コンクリートの方が良い結果となった。
2. 仕上げ後(フローリング二重床、二重天井)の結果
仕上げ前と比較すると床衝撃音レベルは大きくなったが、コンクリート種類による傾向は同様であった。
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まとめ
コンクリートスラブ厚200mmの集合住宅の遮音性を測定したが、従来の実測値と同様にコンクリート種類による差はほとんど見られない結果であった。
ALA CONCRETE