●湿潤状態にあるコンクリートは凍結すると内部の水分が凍結膨張し、組織を破壊します。寒冷地では凍結と融解を繰り返すことで、コンクリートが劣化します。人工軽量骨材は内部に多くの水を抱えているため、耐凍害性が劣ると言われてきました。しかし、実際の環境に近い状態で試験を行った場合、右図のように問題ないことが判ります。
(平成13年6月に施行されたJIS A 1148「コンクリートの凍結融解試験方法(JCISF)では、試験開始材齢の注(3)で「セメント及び骨材の種類、配合及び試験の方法によっては、他の養生方法や材齢とすることが出来る」としており、2週間、3週間の供試体乾燥が適用出来ることとなった。相対動弾性係数は300サイクルで60%以上の結果を有している場合が耐久性が高いとされている。)
※軽量コンクリートは耐凍害性能についても問題ありません。
●頁岩系の人工軽量骨材はJCI AAR-3「コンクリートのアルカリ反応性判定試験方法(案)(コンクリートバー法)」による試験結果で「反応性なし」という判定になります。また、JIS
A 1146「骨材のアルカリシリカ反応性試験(モルタルバー法)」でも「無害」の判定となります。(今後、海外で規定されている試験方法等でも確認を実施していく予定です。)